普段使っている醤油のパッケージを見てほしい。おそらくその原材料名の中には「小麦」が含まれていることだろう。
この商品に出会うまで、自分はそのことを知らずにいた。つまり、醤油には基本的に小麦が含まれている――という概念がなかったのだ。
有名な外国テニスプレーヤーがいわゆる「小麦断ち」をすることによってパフォーマンスが向上したとして、グルテンフリーという単語はより多くの人たちが知ることになったと思う。
個人的に注目したのは、このテニスプレーヤーが外国の方だということ。おそらくは米食の日本人よりも、小麦への耐性があるのではないだろうか。
あくまで想像だが、パン文化が根づいて比較的歴史の浅い日本人は、外国の方と比較して「隠れ」小麦アレルギーや「隠れ」グルテン不耐症の人間が多いのではないだろうか(だったら醤油以前にパン・パスタを食べる回数を減らせ! が一般論かもしれないけれど)。
この商品は、「小麦」を使っていないという稀有な醤油である。もちろん製造工程においてもそうで、国産大豆のきな粉を種麹とし、醸造したとのこと(パッケージより)。
「たまり醤油」と聞くと、独特の甘みや香りが連想され、これは好みが分かれそうだが、この商品は良い意味でその「たまり醤油感」がない。
一般的な濃い口醤油に近い味であり、それでいてそれらよりも旨味を感じるものだ。
製造者 | 株式会社 ヤマミ醸造 |
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原材料名 | 大豆(国産)、食塩、アルコール |
内容量 | 360ml |
栄養成分表示(100mlあたり) | |
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熱量 | 89kcal |
たんぱく質 | 12.0g |
脂質 | 0g |
炭水化物 | 10.1g |
食塩相当量 | 17.5g |
このこだわりだから、当然普通の醤油よりも高価ではあると思う。しかし、下手糞ながらも自炊をしている自分だが、大量の煮物を作る、といったケースでない限り、醤油をそんなに頻繁には使わない(煮汁にしろ刺身用の醤油にしろ、そもそも大ペットボトルの安価なものについては使い切れず、結局捨てること多くないですか?)。
醤油ゼリーが好きで、毎朝食べているんだ! という方は、普通の醤油と併用するのがよいだろうが、自身が小麦アレルギー・グルテン不耐症だと実感している・あるいは疑う人、いやそれ以外の人でも、何より旨味が強いから一度試してみてほしいとは思う。